バスが子孫を残していくために最も需要なイベントが春の産卵。ブラックバスの動きがパターン化するために狙いを絞りやすい。地形の変化と水温に注目することがカギだ!
水温の上がりやすいワンドにブラックバスはいる。
厳しい冬が過ぎ、春一番が吹く頃から徐々に水中にも春への変化が現れる。
こういった春への変化を感じたブラックバスたちは、ディープエリアからブレイクに沿ってシャローに徐々に上がてっくる。ただし、シャローならどこでもいいというわけではない。水温の上がりやすいワンド状のエリアがいい。というのも、ワンドは本流の冷たい流れがさえぎられ、太陽光により水温が暖められやすいからだ。
とはいえ、この時期はまだ気候も安定せず、シャローに上がっても、次の日に冷え込んだらまた深場へ戻るということも珍しくない。ミドルレンジをウロウロしている状況だ。
さらに季節が進んで3月中旬頃(高地の湖などは4~5月)になると一気に春めいてくる。暖かい南風と日光によって水温の上昇も顕著になってくるのだ。ただし、表層の水温が上がりやすいのに対し、ディープウォーター低水温のまま取り残される。こうなると、ディープウォーターにはターゲットとなるバスがいなくなってしまう。
バスたちは、水温の高いワンドに入ってエサを食べては、ミドルレンジへ戻るという回遊行動を見せる。つまり、エサの多いワンドほど期待がもてるということだ。
そして、いよいよ産卵(スポーニング)を迎える。バスが産卵場所に選ぶのは、大きなワンドの中にある小さなワンド。そこが奥行きのあるシャローフラットになっていれば理想だ。産卵を控えたバスたちは、こういう小さいワンドの出入り口の岬付近で待機する。ここが水深の変化があるハードボトムで立木やウィードといったストラクチャーがあれば、かなりの数のバスがいると考えて間違いない。
産卵を終えたバスは、体力を使い果しているため、しばらくスポーニングエリアの沖側のストラクチャーに身を寄せていることが多い。そのようなときはルアーへの反応は非常に悪くなる
体力回復したバスは、再びエサを活発に追うようになる。ただし、なかには再び産卵行動を起こすブラックバスもいる。