適水温になって、ベイトフィシュは公範囲に散らばる。それを狙うバスの活性は高く、あちらこちらに出没する。
広範囲をテンポよく探る
安定した高気圧におおわれていた夏が終盤に近づくと、気圧が変化して天候が不安定になりやすい。その代表が台風だ。こういう大きな変化でなくても、水中の生物は季節の移り変わりを敏感に感じとっている。
9月ははじめは頃は気温、水温とも夏とそれほど変わりはない。しかし、気圧の変化で雨が降ったり風が吹いたりすることによって水中の酸素量は増え始める。ただし、基本的には夏の延長線上にあるので、夏に釣れなかった場所にバスがいたとしても、一時的に回遊してきただけだと考えた方がいい。
さらに季節が移って、水温が低下し始めると、フィールド全体が、ベイトフィシュにとってもバスにとっても過ごしやすくなる。すると、ベイトフィシュもバスも広い範囲に散らばるため、ポイントは絞りにくい。もちろん、ウィードやアシ、岬の先端、流れ込み、マンメイドストラクチャーなどが一級のポイントであることに変わりがないが、バスは活発に移動するので、一カ所で粘るよりも、広範囲をスピーディに攻めていったほうがいい。ということは、この季節にはハードルアーが必要不可欠になるということだ。
秋に大きな問題になるが、フォールターンオーバー。気温の低下にともなって表層の水温が低層の水温より低くなるために、表層の水と低層の水が入れ替わる現象だ。フォールターンオーバーが起きると、一時的に水質が悪化し、バスの活性は極端に落ちてしまう。そして、フォールターンオーバーを何度か繰り返していくうちに、フィールド全体の水温がしだいに低下し、冬へと近づいていく。
フォールターンオーバーとは
冷たい水は比重が重く、温かい水は比重が軽いので、気温が低下して表層の水温が低くなると、表層の水と低層の水が入れ替わる。これがフォールターンオーバー!!